YouTubeで著作権侵害!?音楽や映像のコンテンツIDを回避する方法

ポイント!
- コンテンツIDはYouTube独特のシステムで「著作権を保護」するもの。
- 動画に使った音楽や映像が「著作権を侵害している」とYouTubeから通知があります。
- コンテンツIDに引っかかると「動画の収益化は不可」となります。
- 「自動検知システム」なのでミスという可能性もあり、そのときは「異議申し立て」できます。
今回のテーマは『コンテンツIDを回避する方法』について!TOORU
どうもー!トールです(@tooru_medemi)
YouTubeに動画をアップロードする上で、切っても切り離せないポイント、それが『著作権』です。
YouTubeには『コンテンツID』という自動検知システムがあり、著作権侵害をしている映像や音楽を自動で検知して、すぐさま違反者に警告を通知します。
- 動画をアップロード
- 著作権の侵害を検知
- 投稿者に警告を通知
この一連の流れを自動で行っているシステムが「コンテンツID」と呼ばれるものです。
わたしの「YouTube歴」2021.11 現在
- YouTube活動:約5年
- 運営チャンネル総数:これまでに10以上
- 動画投稿本数:1,000本以上
BGMに使っていた音楽などが「コンテンツID」に引っかかることは、よく起こりえることです。
わたしも実際、過去には著作権侵害の通知をもらったこともありました(のちほど詳しく)。
- コンテンツIDに引っかかるとどうなるの?
- 著作権侵害をすると罪になっちゃうの?
こういったことでビビってしまうことも、よく耳にします。
ということで今回は「コンテンツID」のシステムを理解して、違反を回避していく方法をお伝えします。
決して裏ワザを紹介する記事ではありません!
正しい回避の仕方ですから、裏ワザを知りたい人はスルーして下さいませ。
コンテンツID(Content ID)とは
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著作権者は Content ID というシステムを利用することで、YouTube 上の自分のコンテンツを簡単に特定して管理できます。YouTube にアップロードされた動画は、コンテンツ所有者が提出したファイルのデータベースと照合され、スキャンされます。
著作権者は、動画に含まれるコンテンツと自分の作品が一致した場合にどのような対処をするか決定できます。一致が検出されると、該当の動画に対して Content ID の申し立てが行われます。
引用元:YouTubeヘルプ
動画を投稿したときに、こんなメッセージが・・・。
【第三者が所有するコンテンツが、含まれている可能性があります】
こんな表示がされると、ちょっと冷や汗が出ちゃいますよね。
ただ、このメッセージが表示されていても著作権侵害に対する「警告ではない」ので、まずは安心してください。
「他人が著作権を持っている素材が、あなたの動画に含まれているのが見つかりました」という、単なる【通知】だと思って下さい。
なぜ突然メッセージが送られてくるのか?
冒頭でも紹介しましたが、YouTubeには「Content ID(コンテンツID)」という独自のシステムがあります。
この独自のシステムの役割は、YouTubeに登録されている「著作権を有する音楽や映像が、投稿された動画に使われていないかを検知する」ことです。
- 部分的に一致していても検知
- 映像の画質が異なっていても検知
YouTubeに投稿される動画はすべて「コンテンツIDに登録されているデータベース」と照合され、音声や映像の一致がないか調べられます。
わたしは実際に、過去にこのような感じで「通知」が来ました。
これは「どうぶつの森」のゲーム実況動画をアップロードしたんですが、速攻で通知が送られてきました。
- 曲を削除する
- 異議を申し立てる
このときは、どちらかの対応を迫られたんですが、実際には著作権者がどう違反者に対してどう対応するかによって変わります(次の項目で解説)。
ちなみに、任天堂(Nintendo)のゲームについては「著作権がフリー」になっていて、これはかなり画期的なことです。
詳しいことは『YouTubeのゲーム実況は著作権に注意!プレステやニンテンドーは包括的に許可されてます』で解説しているので、興味があれば参考にしてください。
著作権者(コンテンツID所有者)はどう対応するのか
コンテンツIDの所有者、いわゆる著作権者は「あらかじめどう対応するか」を決めています。
- 動画のブロック
- 広告を貼って収益化
- 統計情報を追跡
この3つの対応のうち、どれかを選択しているということ(著作権者は国ごとに選択肢を変更することも可)。
分かりやすく説明すると、以下の感じです。
【ブロック】
著作権者により動画がブロックされるため、動画が閲覧できなくなる。動画を「全世界でブロックする」か「特定の国でのみブロックする」かは著作権者が判断
【収益化】
YouTube上で動画の再生を許可する代わりに「視聴状況のデータを閲覧」「動画に広告を表示」「投稿したユーザーと収益を分配」といった措置が取られる
【追跡(トラッキング)】
YouTube上で動画の再生を許可する代わりに「視聴状況のデータを閲覧」という措置が取られる
もっと平たく説明すると、こんな感じ。
- この動画は見れなくするよ
- 動画は消さないけど収益はこちらがもらうね
- 収益化しても良いけどこちらと折半だからね
- 動画を消さなくていいけどデータは追跡するね
ということです。
もしかして、アップロードした動画が「一部の国でブロック」とか「全世界でブロック」なんてことになってませんか?
全世界ブロックが立て続けに起こると「アカウントが停止される」こともあるので、注意しましょう。
また、このコンテンツIDシステムは「偶然入り込んでしまった音楽」なども感知できてしまう優秀なシステムなので、動画を撮影するときは十分気をつけて下さい。
著作権侵害の申し立てに対する対処方法
もしもあなたの動画が、コンテンツIDによる著作権侵害の申し立てをされてしまったら?
- 何もしない
- 音源を削除する
- 音源を入れ替える
- 収益の一部を受け取る
- 異議を申し立てる
上記のような対応をして下さい。
では、もう少し具体的に説明していきます。
何もしない
著作権者による申し立てに「同意」する場合は、こちらは何もする必要はありません。
「著作権者により収益化されています」と表示がされていたら、その動画による収益はすべて著作権者が受けとります。
異議申し立ては、いつでも可能です。
音源を削除するか変更する
動画に含まれる「音楽」や「BGM」に対して著作権侵害の申し立てを受けた場合、以下のような対応策をします。
- 著作権の申し立てが行われた部分を動画からカットする
- 曲をオーディオライブラリの音源に置き換える
- 曲をミュートする
これらの対応をすれば、動画を編集し直してアップロードしなくても大丈夫です。
オーディオライブラリについては『YouTubeオーディオライブラリの使い方!著作権フリーの音楽(BGM)をダウンロードしよう』で詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。
収益の一部を受け取る
収益化している動画であっても、著作権者からの申し立てがあれば「収益の一部」しか受け取れなくなります。
YouTube パートナープログラムに参加しているクリエイターは、収益化対象のカバー曲の動画に対し著作権を持つ音楽配信者が申し立てを行った場合であれば、これらの動画からの収益の分配を受けることができます。これらの動画からは、比例配分された収益が支払われます。
引用:YouTubeヘルプ
音楽をそのまま使わせてもらう代わりに、著作権者と収益を分配するということ。
つまり、収益の一部を放棄することで「ペナルティを回避」できます。
異議を申し立てる
もちろん異議申し立てする権利もあります。
- 使用する権利を持っている
- システムの誤認である
こういう場合は、異議を申し立てることができます。
ただし、正当な理由なく異議を唱えた場合は「著作権侵害の警告を受ける」こともあるので、十分に注意して下さい。
正当な理由なしに異議申し立てをした場合、コンテンツ所有者はお客様の動画の削除を選択する場合もあります。その場合、お客様のアカウントは著作権侵害の警告を受けます。
(YouTubeヘルプ引用)
もしも、正当な理由がなく著作権侵害の通知が来たときは『著作権侵害!?YouTubeで異議申し立てをする方法!動画が削除されてしまったら』で解説したように、異議申し立てすることも必要です。
コンテンツIDによる検出を回避する
コンテンツIDによる検出は、著作権侵害の警告ではないものの、あまり頻繁に検出されることは避けましょう。
著作権者が悪質だと判断すれば、何らかの対処をしてくるかもしれません。
そもそも、コンテンツIDで検出されないための動画作りが大切です。
- 完全にオリジナルの動画を作る
- 自宅で撮影する時は、テレビの音源に注意する
- 店舗で撮影する時は、有線で流れる音楽に注意する
- 著作権者にあらかじめ許可を得ておく
- YouTubeオーディオライブラリを利用する
- 商用利用ができる有料素材を使う
こういったことを、常に意識しておきましょう。
有料でもいいからオリジナル音源を使ってみたいときは、外注できる「ココナラ」だとけっこう安い金額で依頼できるのでおすすめ!
動画をコピーするなんて論外 ですが・・・、動画を撮影したときに「意図せず音楽や音源が入り込む」ことは起こり得るので、周囲の環境にも注意して撮影をしましょう。
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